足つぼと呼ばれているけど実はつぼじゃない?けど関係あるかも…なお話。
こんにちは、台湾式足つぼセラピスト万里子です。
今日はみなさんが困惑しやすい足つぼ・リフレクソロジーの名称について書いて行こうと思います。
足つぼ?リフレクソロジー?
日本では「足つぼ」という呼び名に馴染みがありますが、実を言うと足裏にはツボはひとつしか存在しません。
ツボというのは東洋医学でいう経穴のことで、足裏には生命力や生殖をつかさどる”湧泉”という万能なツボが存在します。
そして、いわゆる「足つぼ」と呼ばれている施術は「リフレクソロジー」のことを指しており、ツボを押すことではなく”反射区”への刺激が目的となります。
それじゃあ「足つぼ」じゃないじゃん、と言われるとその通りなのですが…^^;
足裏全体をほぐす流れで実は上記の湧泉のツボも押しているんですよね。
湧泉は反射区でいうと「副腎」にあたる部分で、副腎とはアドレナリンやノルアドレナリンといったホルモンを分泌して身体の機能を司る臓器なので、湧泉のツボと反射区で効果が一致します。
中国の東洋医学とアメリカのリフレクソロジーで足裏の同じ位置に同じ効果を見つけていた。これってなんだかすごいことですよね。
(リフレクソロジーの研究において中国の東洋医学が参考にされたという説もあります。)
リフレクソロジーの詳しい歴史については前々回の記事に、台湾式については前回の記事に書いているのでまだの方はぜひご覧になってください。
☆古代中国で行われていた観趾法(かんしほう)という足裏のツボを刺激する手技のことを「足つぼ」と解説する記事もありますが、現在の中国でも台湾から逆輸入されたリフレクソロジーを行なっている場合がほとんどです。
台湾での名称
台湾ではリフレクソロジーを普及したスイス人宣教師のオイグスター神父の台湾名「呉 若石」にちなんだ「若石健康法」や、「足底按摩」と表記されていることが多いです。
イギリスから日本にリフレクソロジーが伝わったときは「英国式リフレクソロジー」とそのままの名称が使われましたが、台湾式が日本に入ってきたときは「足底按摩」を日本語訳したものが使われました。
足底按摩を直訳すると「足裏マッサージ」になりますが、日本の法律では按摩・鍼灸師以外のが行う民間療法には「マッサージ」という単語は使えないことになっています。
(※詳しくは「あはき法」で検索)
そのため日本では「台湾式足つぼ」や「足裏健康法」「足もみ」などの様々な名称が用いられたのかもしれません。
また、「若石健康法」の名称は日本ではその協会に入ってる施術者が使用しています。
shanti spaの台湾式足つぼ
私も自分のサロンshanti spaで独立する時にメニューの名称を「リフレクソロジー」にするか「足つぼ」にするか、もしくは自分で新しい呼び名をつけるかで迷いました。
結局リフレクソロジーはちょっと言いにくいのと(舌がまわらない)、英国式の優しいイメージが定着していることもあり、自分が勤めていたサロンのメニュー名で慣れ親しんできた「台湾式足つぼ」を採用しました。
その分、初めての方には「足つぼ」という名前だけど反射区を刺激していること、台湾式は西洋と東洋の理論が融合されたものであることを必ず伝えて、足つぼ・リフレクソロジーへの理解を深めてもらっています。
私は台湾で足つぼに出会ったのと台湾式の施術後の爽快感が大好きなことから、基本的にはお客様の受けられる範囲でしっかりめの圧でやらせていただいています。
ですが、以前勤めていたホテルのサロンで西洋式のリフレクソロジーの施術経験もあるので、足つぼを受けるのが初めての方や、老廃物が多すぎる方、痛みに弱い方には西洋式の優しいタッチを混ぜることもあります。
健康のために足裏をほぐすことは、大昔から世界各地で行われてきました。あらゆる地域で人々が自然に発見してきた健康法だったのです。
アメリカでリフレクソロジーとして理論化され、ヨーロッパや台湾に伝わっていく過程で、その地域に根付く医療や文化と融合し、多少の違いも生じていますが、
「反射区への刺激で身体の機能を高める」
「辛い症状を緩和する」
といった目指すゴールは同じものなのです。
だから私も名称や手技にはこだわりすぎずに、お客様に合わせて体に良い効果を出せる施術をしていけたらいいな、と思っています。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました^^